HOME

リレーメッセージ

鈴鹿中央総合病院の紹介

鈴鹿中央総合病院 浜田正行院長


 当院の沿革を簡潔に説明します。 昭和13年に河芸郡医療利用購買組合が鈴鹿市神戸に30床で設立した「中勢病院」に始まり、三重県厚生農業協同組合中勢総合病院として500床の総合病院に発展してきましたが、建物の老朽化と敷地の狭隘化を解消するために平成5年5月、現在の鈴鹿市安塚町に「鈴鹿中央総合病院」と改称し新築移転しました。 また永く鈴鹿市、亀山市、旧鈴鹿郡関町から委託され地域に貢献してきた20床の伝染病棟は医療ニーズの変化と感染症に関する法律の改正に合わせて閉鎖しました。 そして平成10年には増えつづけるがんに対応するため病棟を改造し「血液・腫瘍病棟」を新設した結果、病床数を460床にダウンサイズしました。


 地域基幹病院の役目として人材育成にも注力しています。 一つは平成7年に臨床研修病院の許可認定を受けてから若い医師の研修・育成に病院挙げて努力し、これが平成16年から必修化された新医師臨床研修制度のもとで、多くの研修医が集まる現在の病院の風土につながっています。 二つめは昭和43年に高等看護学校として当院に併設して開設された「三重県厚生連看護専門学校」で毎年40名の看護師を育成し、さらに当院の看護師には積極的に認定看護師の資格を取得できる道を開いております。


 病院機能は災害拠点病院、地域医療支援病院として北勢医療圏のみならず近隣の多くの医療機関と密に連携して地域の皆さんの疾病予防、救急医療、高度医療を効率的に提供できるよう日夜努力しています。 これらの活動が認められ、病院の機能と質を評価する「日本医療機能評価機構(JCQHC)」の厳しい審査をパスして平成9年10月に県内はもちろん、東海地方に先駆けて全国7番目の認定病院となりました。以来5年ごとにバージョンアップされた評価を受けて更新を続けています。


 がん診療に関しては、種々のがんに対して各診療科と病理診断科、放射線診断科が連携して質の高い診療を行うとともに手術、化学療法、放射線療法を効果的に組み合わせた集学的治療を行っています。 専門医師に加え、がん薬物療法認定薬剤師1名、がん化学療法看護認定看護師2名、がん性疼痛看護認定看護師1名と医療ソーシャルワーカー(MSW、Medical Social Worker)6名を中心にがん診療と在宅ケアに至るすべての相談に応じてきました。 この成果が認められ本年2月に実施された国の「がん診療連携拠点病院」の見直しに際して、今年度から県内6番目の新規の拠点病院として認定されました。 これは三重県内4つの二次医療圏の中で、県内人口の45%が集中する北勢医療圏において三重県立総合医療センターに加えてもう1病院が必要であると考えられた県当局の英断の結果であり、感謝しております。


 拠点病院認定と時を同じくしてがん放射線治療装置の更新時期が重なり、幸い世界トップレベルのトモセラピーの導入と放射線治療専門医2名の招聘が実現し、10月には試運転できる運びになっています。
 この機種はがん周辺の健常組織に対する照射を最小にしつつ短時間で確実に病巣照射できるメリットがある上、治療計画に必要な時間がきわめて短いのが特徴です。 一例を挙げると、今増えつつある前立腺がんには特に威力を発揮しますので、これまでの泌尿器科スタッフによる手術治療と相俟ってこの方面の診療のグレードアップが期待できます。


 外来化学療法室をこれまでの5床から10床に増床して通院しながら抗がん剤の注射を受けておられる患者さんのアメニティーとQOLを高めるべく工事を進めていますのでご期待ください。


〒514-8567 三重県津市桜橋3丁目446-34 三重県津庁舎保健所棟1階 TEL:059-202-5910 FAX:059-202-5911
Copyright(C) 三重県がん相談支援センター, All Rights Reserved.